2007年2月×日  いわゆる「接待」について  ~メイド喫茶~

☆大阪の行政書士、川上恵です☆

昨年大阪ミナミのメイド喫茶に指導が入りました。

このお店でメイドさん達と無料で出来るカードゲームが風俗営業の2号営業(要許可)に該当する、とのことで、無許可営業をしているとみなされたからです。

ではどのへんで2号営業になってしまうのか?

それはこのお店で「接待」が行われていたからです。

あ、「接待」と言ってもお客さんが「いいお店があるんですよ~。(今日はルミちゃん入ってるかなあ。)」なんてこのお店に取引先の 部長の腕をぐいぐい引っ張って連れて行ったとしてもそれは問題ありません!

このお店においてはメイドさん(=従業員)が 「客の側に侍り(はべり)歓楽的雰囲気を醸し出すこと=接待」をしていると判断されたわけです。そして風営の許可なしに、この「接待」をすると言うことは違法行為なのであります。

警察の解釈基準では「接待」を「客の側に侍り歓楽的雰囲気を醸し出すこと」と規定しています。

それならば前述の「カラオケ喫茶○○ちゃん」 (この○○ちゃんがうちの猫の名前なので少し親しみを覚えました)などは「あたりめや柿ピーをてんこ盛りにしたお皿」(チャームって言うらしい)を前にお酒を飲みながらお客さんとママさんもしくは従業員がぴったり寄り添ってデュエットをしていたら、それは完全な「接待」だと思います。

なのに無許可でのうのうと営業しているなんて、ゆ~る~せ~ん~

けど、そもそもこの「侍り(はべり)」とか「歓楽的雰囲気」とか「醸し出す」と言う馴染みのない怪しい表現がこの解釈基準を不明瞭にしているのではないでしょうか。

「あなた『客の側に侍って歓楽的雰囲気を醸し出し』てるでしょうがっ。」と詰め寄っても「何それ?せやせや、『すぐき』食べはる?昨日京都に行って来ましてん。『お食べ』もあるんよ。あっ『聖』 やったかいな。まあどっちゃでもええわ。」なんてごまかされてしまうのがオチです。

「侍り(はべり)」なんて言うのは高校の時に古文で習ったラ行変格活用の「ありおりはべりいまそがり」以来、この仕事に就くまで聞いたこともありませんでした。

「歓楽」と言う言葉も聞いた途端に「千日前のキャバレーユ○バース。美女の熱烈接待に、今宵の歓楽は明日への活力・・・(ここでもう一度「活力・・・」と色っぽいエコーがかかる)」 CMが目に浮かびます。(ちなみに上司にここに連れて行かれた知人は、自分のお母さんくらいの歳のホステスさんに「家にお金入れや!」と諭されたらしい。)


ところで、あるところに、高級ブランドと同じ名前のお店があったそうな。

で、そのお店の管理者が代わったので、ある行政書士さんが変更の届出を頼まれたそうな。

でも、書類を見た別の行政書士さん(私)はびっくり仰天。

何故なら、フランスの有名ブランドと同じ名前(ブルガリ)の筈なのに、管理者証交付用の誓約書に書かれた店名はヨーロッパ南東部に位置する国の名前(ブルガリア)になっておったのぢゃ!

もしかして、異常なヨーグルト好き?それとも「琴欧洲」のファン?

関連頁「大阪の風俗営業許可」はこちらから

*この記事の日付「○日」はHP移行に際し便宜上割り振ったものです。