2006年8月×日 坂東眞砂子氏コラム

日経夕刊に掲載された坂東眞砂子氏のコラムがちょっとした騒ぎになっています。中国で始まった犬大虐殺もショッキングですが、多くの動物ボラさんたちの関心はこちらに集中しています。

避妊去勢といったん生まれた子猫を崖から投げ落とす行為とを同列に論じて(と言うか、社会に対する責任として殺す方を選んだと言っている。意味わかりません~) 自分を正当化する彼女の理屈には絶対に無理があるし、第一違法行為です。日本の動管法でも愛護動物をみだりに殺傷することは1年以下の懲役100万円以下の罰金ですが、フランス(彼女は在タヒチ)はもっと動物愛護が進んでいるため、家で生まれた犬猫を棄てただけでも執行猶予なしで禁固2年以下の実刑なのだそうです。

動物ボラさんの中には野良ちゃんをつかまえて自腹で手術(TNRと言います)している人も多いのですが、既に妊娠している猫もいて、そんな場合ほとんどは中絶と言うことになります。あと1週間で生まれる命であってもです。生ませてやればええやんか~と思うのは素人の浅はかさであって、不幸な子達を減らすための手術であり、もしも生ませて里親を探して運良く見つかったとしても、それは結局はどこかのよその猫の生きるチャンスを奪っているに過ぎないからです。

獣医さんによっては胎児の死体を持ち帰らせるところもあるんですね。そうすると泣きながらその胎児の処理をするわけですが、日頃こうやって汗と涙でぐじゃぐじゃになって、それでも頑張っている人たちを見ていると、こんな無茶苦茶なことを言ってる彼女はとんでもない人だと思うし、載せた日経も怪しからん!と思うし、(しかも対応がめっちゃ傲岸不遜)ついでに言えば「動物取扱業が登録制になって行政書士にもビジネスチャンスが増えた~、 わーい♪」と喜ぶ行政書士の人がいたら、「ちょっと待ったァ~、あんたらタダ乗りかいっ、あーん?」などと思ってしまうのでありマス。

(追記)
ポリネシア政府が板東氏を訴えるということが9月13日の閣議で決定しました。

*この記事の日付「○日」はWordpress移行に際し便宜上割り振ったものです。