国土交通省「建設業の事業協同組合の活性化方策」1.組合組織のあり方

国土交通省が「建設業の事業協同組合の活性化方策」が発表しています。

これは、建設業はもちろん他業種でも大変参考になる素晴らしいプランであり、ローラー作戦で全ての項目の実現を目指すのではなく、「やる」「やらない」の色分けをしっかりとして、「やる」ことにとことん力を注ぐと組合経営は格段に改善すると思います。(組合経営だけではなく、私たち零細な自営業者が取り入れても良いようなことも書かれています。)

ただ、全部読破するとなるとなかなかエネルギーが必要かと思いますので、趣旨を損ねないレベルでコメントを差し挟みながら要約してみたいと思います。


国交省発表 建設業の事業協同組合の活性化方策

1.組合組織のあり方

活動が停滞している組合は、組合員の経済的利益に貢献しているのか等を再検討していく必要あり。

親睦や人間関係重視の「サロン的組合」も少なからずある、と辛口でスタートですが、「仲良し倶楽部」と書いてないだけまだ優しいのかも。確かに、組合員であることのメリットは皆無に等しいのに地域や職域のつながりで漫然と加入する場合も大いにありです。その中で自分の居場所が出来て自身が納得してればそれで良しと言う場合もあるんでしょうけど、本来は「組合員が得をしてナンボですよ。」と言うことを忘れんといて、と言うところでしょうか。

活動が停滞している組合は、組合員のニーズにあった事業を行っているか等を再検討していく必要あり。

組合は、大別すると「網羅型組合」と「同士型組合」がある。

網羅型組合・・・地域における業界団体的性格を持つ。組合員多し。
事業の中心は、組合員の経営基盤強化のための活動。(人材育成による技術技能向上。新技術、新工法の開発etc)

同士型組合・・・具体的かつ共通のニーズのもとに団結。組合員少数。
事業の中心は、組合員の利益増大のための活動。(共同受注、共同購買事業etc)

組合員さんが組合の力で具体的に何を行いたいかのニーズを的確に把握し実現することは確かに必要です。

ただ、何を行いたいかも大事ですが構成員(組合員)の面子で何が出来るかとかもシビアに判断すべきでしょう。(例えば、そこそこ力のある建設業者さんで構成された組合さんであっても、「組合=一国一城の主の集団」であると言う性格が災いして共同受注が実現できないところもある模様です。)でないと「無い物ねだり」になってしまう。

2.組合運営とリーダーシップ に続く。

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