前から気になっていた三谷幸喜氏脚本の文楽が京都で上演されているのをネットで知り、ダメ元で予約してみたところ案外あっさりチケットが取れたので観てきました。
「若手公演」を観に行ったら演じている方は皆さん50代ぐらいで、太夫が60歳前で亡くなったりしたら「あの人も、もうちょっとしたら一人前やったのに、惜しいことをした。」と言う様な業界なので、顔ぶれの若さはかなり斬新な感じがしました。
ただ、天才三谷氏も、文楽と言う枠組みの中ではあまり大きな冒険も出来ないのか(良く言えば古典に忠実なのですが。)ちょっとだけ持ち味出してみました的な感に留まり「これぞ三谷ワールド!」とまではなってなくて、正直やや期待外れと言った感じです。
国立文楽劇場でやってる本ちゃんの文楽も時には観客を笑わせる滑稽なシーンがあるので、現代語を盛り込んでみたりするお茶目程度では大して面白いとも思えず、人形の動作など見た目の美しさでは完全に負けてるな、と思いました。
三谷氏は「やっぱり猫が好き」以来好きな作家ですが、こと文楽に関してはやっぱり正攻法で本ちゃんを応援していこう。