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〈リマインダー〉宅建「退職証明書が出ないとき」

夏祭浪花鑑

あれは十ウン年前、開業早々の私に宅建更新のお仕事が来ました。知り合いの知り合いでした。面談して話がまとまりかけてた矢先、その人に他行政書士から「更新お知らせ」ハガキが来ました。見せてもらうとあり得ないくらい安い金額でした。

「そっちに依頼してください。」と目の前でビリビリ・・・!と各種委任状を破り去ってはや十年。宅建なんかやるもんかいっ、フンッ!とふて腐れてた(と言うか、サッパリ依頼がなかった)私にもありがたいことに最近何個かご依頼がありました。ホント世間は広いです。

その際、苦労したのが「専任の取引士をやってた某会社を退職したにもかかわらず、そこから退職証明書をもらえないのでフリーの状態になれない。」と言うものでした。

いっそ潰れてくれてたら、そこで解決なので、潰れてる(ゴメン)か、せめて宅建業を廃業してくれてたら良かったのですが、あいにく商いは継続中。でもいろんな事情があってどうしてもそことコンタクトを取りたくないとのことで(「にんげんだもの。」byみつを)教えてもらったのは、その会社に「私はオタクを辞めてます。辞めてますからねっ。」と言う旨の内容証明郵便を出し、それ(内容証明の一部は自分にも来るので)を提出すると言う方法でした。

その会社がその内容証明を見て「何だこれ?」となるか、「ああ、宅建の申請ね。」と納得するかは神のみぞ知るですが、その救済策?があって大変助かりました。

話変わって、久しぶりに文楽を観ました。祭の夜の殺人劇です。

文楽の世話物時代物は義理と人情の相剋で人が死ぬのがお約束なんですが、夏場のレイトショーは特に凄惨です。昔の人はこう言うのを観てゾッとして涼んでたのでしょうか。

主人公にスイッチ入ってからが怖かった。眉間から血を流し、ザンバラ髪で赤フン一丁(返り血を浴びないように)で小憎たらしい舅を追いかけ回して惨殺するのですが、こちらもザンバラ髪で逃げまどう舅に人形遣いが3人、追いかける方も3人いて8人が舞台狭しと動き回る。人形遣いも太夫も感情移入してすごい形相。全身刺青のブルーの巨体(の人形)。

人形が演じるせいか、殺人も残酷、悲惨ではなく、凄惨で、それも美しさがつきまとっている凄惨です。現実だったら醜怪極まりない殺人なのに。

私だけが感じるのかも知れないですが、滑稽な突っ込みどころも結構あります。自らの赤フンでほっかむりし、ちょうどやってきた神輿(この大音響の祭り囃子がさらに恐怖感を煽る)を、町衆の振りをしてワッショイワッショイと盛り上がってやり過ごす主人公。神輿が去っていくと、斬り殺した舅をポーイ!と投げ込んだ井戸の前で「悪い人でも親。南無阿弥陀、南無阿弥陀・・・。」としみじみと手を合わせて終わる。「あんたが殺したんでしょうが。」と思わず突っ込みそうになりました。

(余談)開場を待ってるときに電話があり、見ていた ipad mini を脇に挟んで喋ってると脇から小さく「もしもし、もしもし、」と女性の声がしてきたので吃驚仰天。誤動作でLINEの通話機能が働いてipadからM先生の携帯にかけてしまったらしいです。M先生は宅建のスペシャリストでこの方のアドバイスがなければ、きっとスムーズに手続をすることは出来なかったと思う。とは言え、電話もすぐに切ることが出来ず、しばらく正体不明の「もしもしもしもし」が続きました。ipadでは通話できないと思い込んでいたもので、もしかして脇の下に人面瘡が出来たのではと焦りました。M先生も面妖な、とビックリされてたそうです。恩を仇で返して、ホント失礼しました。